対馬全カタログ「社寺」
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2022年1月30日更新
和多都美神社
【わたつみじんじゃ】
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海に鳥居が並ぶ光景が
海の神の神社であることを
海民の島であることを伝える
豊玉姫伝説で知られる対馬の名神
 海の中に鳥居が並ぶ神秘的な光景で、対馬観光スポットのトップスリーに入る和多都美神社。山幸彦・海幸彦の神話に登場する豊玉姫を祀っており、本殿のさらに奥には「豊玉姫の墳墓」と呼ばれる磐座がある。
 和多都美神社が建つのは、浅茅湾の北西岸、豊玉町仁位から西に2kmほどのところ。海の中に建っている鳥居は、本殿から並ぶ5つの鳥居のうちの一の鳥居と二の鳥居で、満潮時には基台は海面の下に隠れ、干潮時は干潟になり、一の鳥居まで歩いていける。
2004年に建立された三ノ鳥居
『古事記』の中の豊玉姫は
 日本最古の歴史書であり、天皇に至る日本神話を記述した『古事記』。その中の上巻最後に登場するのが、山幸彦・海幸彦の諍いごとに端を発し、山幸彦と豊玉姫が出会い、結ばれ、 鵜草葺不合命(うがやふきあえずのみこと)を生み、その子が初代天皇(神武天皇)の父になるという話だ。
 その豊玉姫がいた竜宮が、ここの和多都美神社というのが、ここの由緒になっている。
 豊玉姫を祀る神社は、Wikipediaを見ただけでも全国に32社もあるが、『古事記』の内容を由緒とする神社はここ、仁位の和多都美神社だけだった。また対馬には10社ほど和多都美神社があるらしいが、その多さは他の地を圧倒しているしている。
 これからも対馬の神々が、日本神話で重要な役を与えられていることがわかる。ただし、郷土史家の永留久恵氏が指摘するように、由緒の内容は『古事記』のストーリーに合わせて書き換えられたと考えた方がよさそうだ。  「豊玉姫の墳墓」といわれる岩群も、永留氏によると墳墓ではなく神を祀る磐座とのことだ。
「豊玉姫の墳墓」といわれている磐座
和多都美神社 大鳥居再建プロジェクト
 2020年(令和2年)9月、対馬は100年に一度レベルの強烈な台風と報道された台風10号で大きな被害をこうむった。何よりも島民を驚かせたのが、和多都美神社の大鳥居(一の鳥居)が倒壊したことだった。
 倒壊した大鳥居を再建するために、神社は再建プロジェクトの資金支援をクラウドファンディングに求めた。幸いにして2020年は、対馬を舞台にしたゲーム 『ゴースト・オブ・ツシマ』が全世界的にヒットし、その中に和多都美神社の海の中の鳥居をモデルにしたシーンもあることから、そのファンたちも含め、多くの支援金が集まった。その額、27,103,882円。2,000万円+諸費用の予算をオーバーする、大成功のクラウドファンディングとなった。
右が倒壊した一ノ鳥居 。
夕焼けをバックに、一ノ鳥居のシルエット
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