ツシマテンは夜行性で、ほとんど単独で行動する。行動圏はオスメスともに、0.5~1.0k㎡。同性間での重複は少なく、縄張りがあると考えられている。交尾は夏に行われるが、受精卵の着床遅延があるので出産は翌年春になる。4~5月に1~2頭を樹洞などで出産する。
歯の数は全部で38本。鋭く大きな犬歯ととがった裂肉歯は、小型哺乳類や鳥類などの獲物を捕らえて肉をかみ切ることに適している。
ツシマテンの前足は太くがっちりしていて、木登りが得意。足の幅は広く、裏には柔らかい肉球がある。前足の肉球は小さく分かれていて、ものをしっかりつかんだり、小枝にぶら下がったりするのに適している。指は前後とも5本で、鋭いかぎ爪をいかして崖や木の幹を垂直に走り登りる。
ツシマテンの決めポーズ、二本足で立ち前足をお腹のあたりで揃えたポーズは人間っぽく、リスのいない対馬では自然界の愛嬌者的な存在でもある。